オタクの備忘録

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過去と未来を結ぶ想いの物語。ラブライブ!スーパースター!!第8話感想

ラブライブ!スーパースター!!第8話「結ばれる想い」観ました。直前の第7話から続けて、大きく物語が動きましたね。あらゆる面においてひとつの山場を越えたと見ていいでしょう。第1話の感想を書いて以降なかなか文章としてまとめる時間もなかったのですが、ここまでの流れを軽く整理しつつ思ったこと感じたことを書き残しておこうと思います。

 

第1話の感想はこちら↓

yonepon-wake-up.hatenablog.jp

 

 

 

 

前回までのラブライブ!スーパースター!!

3話でクーカーの初ステージ、4話すみれ加入、6話千砂都加入から8話で満を持して5人が揃う、と俯瞰してみれば順当なペースですが体感的には毎話それ以上のボリュームを感じてきました。大筋の展開から細かい小ネタまで情報量と密度がデカすぎるんですよね・・・特に前回、千砂都ちゃんの転科から始まって生徒会選挙に葉月家と結ヶ丘の現状が示された7話は非常に濃いエピソードで、続く8話がとても気になる流れでした。

 

一方の現実サイドでは途中オリンピックや高校野球の影響で放送が遅れたりしましたが、その間に私はLiella(ユニットの方)のラジオや生放送にどっぷり浸かりましてすっかりファンになってしまいました。突撃ロケinよみうりランドとかしっぽ取り対決とかこういうのめちゃくちゃ好きです。なお先行で申し込んだ1stツアー群馬公演は残念ながら落選だったので今後に期待しています。絶対にツアー現地あきらめないキモチだからな待ってろよ

 

そして今回

「前回の!」が無いままいきなり始まった冒頭がなかなか衝撃的でした。母親が他界してしまったという話や金銭問題があるというのが改めてはっきり語られたことに驚きました。海外に行ってしまったという父親にもここで語られた以外になんらかの想いがあったのか、その辺りは少し気になるので今後のエピソードではっきりしたらいいなあと思います。それとクソデカ犬、お前かのんちゃんの顔舐めすぎだろ

 

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シリアス展開から始まるOP、いつもと同じ曲同じ映像でも今回は微かに切なさを感じるようになるからアニメソングってのはやっぱり不思議なものです。こういうのも"エモ"なんでしょうか。

 

葉月家での一件を口外しないという約束の裏で、校内にも不穏な空気が流れてきました。音楽科と普通科の対立が鍵になるだろうとは当初から予想してましたがそれが形として表れてきた感じですね。生徒たちの話をすぐ聞きに行ったかのん一派と全校集会開くことをすぐに決めた理事長(そして話をややこしくしかけたクゥクゥちゃん)どちらも行動力と決断力があって動きが速い。またここで全校集会が大事な場面になるというのも結ヶ丘を舞台とするラブライブスーパースターらしいところなんじゃないかと感じます。

 

過去からの話

「スクールアイドルという言葉が生まれる前から学校アイドル部が活動していた」という話には、かつて(リアルの世界で)何もないところからラブライブというコンテンツを立ち上げて伝説を駆け抜けたμ'sへのリスペクトを感じました。そしてその記録を残すこと/残さないことの意味や重要性というのも考えさせられます。(かつてゴールを迎えたいくつかのコンテンツを見届けてきたオタクとしても。)

 

部室で見つかったその記録、「廃校は阻止できなかった」「でも後悔はしていない。学校がひとつになれたから」というところからはAqoursの物語から受け継いだものの輪郭がハッキリと見えました。Aqoursのオタクとして沼津に魂を置いて生きてきた私からするともう言葉にできない想い、感謝と感動があります。自分が生きてきたサンシャイン世界の続きを見ているような気持ちでもありますし、かつての浦の星やメットライフドームから分岐したもうひとつの可能性を見ているような気持ちでもあります。

 

だから私はみんなと約束した。"結ぶ"と文字を冠した学校を、必ずここにもう一度つくる。」という日誌の言葉を読み上げたのが澁谷かのんCV伊達さゆりであること、この子がこのセリフを読み上げることの意義と重さ、ここが今回で最も重要なところだったんじゃないかと私は感じています。息継ぎを交えながら読まれたこの言葉に、とても深い感情やこれからの決意が込められているようにも聞こえました。相対するのが葉月恋CV青山なぎさというのもまたアツいところ。

 

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結ヶ丘の校名にある「結」に意味があるんじゃないかという予想は第1話の感想ブログにも書いてたんですけどその辺りが自分としては珍しく的中しました。

 

5人目の加入

ユニットメンバー加入回はあらゆるアイドルアニメにおいて神回だと私は信じてやまないのですが、かのんちゃんが恋ちゃんを誘う場面もお見事でした。結ヶ丘の生徒たちに囲まれながら、追い風に背中を押されて、差し出された手を握るというパーフェクトなワンシーンでした。ここはもう一言では語れないですね。背中を押した追い風というのが何を表現したものなのか、葉月花さんの残した想いか、歴代スクールアイドルたちの輝きか、あるいは彼女らを応援する我々のエールか。どう解釈するか考察は尽きません。

 

4人から5人になったからこそ生まれるセンターというポジション、今回この局面でセンターを恋ちゃんに任せるというのも粋ですね。グソクムシすみれちゃんは宣言通りもっとデカいステージでセンターに立ってください。いつか必ず。

 

5人揃っての最初のステージ最初の円陣で泣きます。ライブと並行して結ヶ丘女子「第1回」学園祭が盛況である様子もしっかり描写されてるのが最高です。手作り感あるステージセットも素晴らしく、シャボン玉にメンバーの顔が映っているのも丁寧で良かったです。やはりライブステージの良さというのは「このメンバーが」「この場所で」「この歌を歌うことに」どれだけの意味を持っているかという部分に直結していると思っていて、そういう意味でも今回この結ヶ丘で5人が歌った「Wish Song」は本当に素晴らしいものでした。

 

全校集会の体育館」と「学園祭のステージ」の二つが重要な場になり物語が大きく動くのも、スクールアイドルの生き様を描くラブライブシリーズの世界そのものを象徴しているようで胸熱でした。EDすらカットして、サブタイトルの表示をラストに持ってきたというのも最高でした。このエピソードがどれだけ重要なものであったかがここに示されてると言えます。

 

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まとめ

第8話は、サブタイトルにもある「結ぶ」という言葉がキーワードでした。もう少し細かく言うなら「過去と現在と未来を結ぶ物語」だったんじゃないかと私は思います。ラブライブスーパースターという作品は過去のシリーズを知らない人でもここから楽しめるものになっていると思いますが、それでも過去からの繋がりが確かにあってそれを肯定した上で今までにない新しい物語を紡ごうとしている姿勢を感じます。シリーズ物の続編という立ち位置で言えばこれが限りなく完璧に近い答えではないでしょうか。

 

スクールアイドルを通して学校がひとつになる、ラブライブスーパースターというコンテンツを通して多くのファンや関係者の気持ちが同じ方向に集まる、そういった人と人とを「結ぶ」役割もLiella!が担ってくれているように思います。そのLiella!というユニット名が出てくるのがおそらく次回9話ですね。それから「大会としてのラブライブ」は結ヶ丘にも関わってくるのかどうか。アニメ本編の続きとその先の1st LoveLiveツアーにてどんな物語と想いが結ばれていくのか、心から楽しみにしています。